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稲荷木遺跡(秦野市)
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いなりぎいせき
調査成果の概要
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稲荷木遺跡は水無川左岸の段丘上から台地尾根部に営まれた縄文時代中期から後期にかけての大規模な集落です。集落は前期末葉の住居跡が1基発見され、続く中期初頭から後期末まで住居跡が連綿と発見され、合計で300基以上を数えます。
中期初頭の住居跡は台地尾根部から斜面部にかけての比較的標高の高い部分に分布しています。中期住居跡は「環状集落」と呼ばれるもので、特に中期後葉は多数の住居が重複関係を有しながら円を描くよう分布しています。後期住居跡は台地裾部などの等高線に沿うよう分布しています。出土遺物は特殊な器形の土器や土偶・土製品・石製品などが多いことも本遺跡の特徴です。